みなさん、こんにちは。
ぼくの知り合いにキックボクシングをやってる友達がいます。
試合では、ものすごい剣幕でリングに上がるのですが、
その実、ふだんの仕事は、高齢者リハビリセンターで、理学療法士として、働いています。
相手をやっつけるために、ずっと努力し続け、そのために自分の身体のことも勉強した彼。
それは「相手をやっつけるため。」と言う目的だったはずです。
しかし、プロのリングで勝っていくのは、並々ならぬことです。
そうして、普段の生活のための仕事は、その身体のケアで学んだ知識を活かし、
おじいちゃんやおばあちゃんを助けているんです。
ぼくは、この話を聞いて、とてもおもしろいなぁと思いました。
「相手をやっつけるために学んだ知識が、人を助けることにとても役立っているんです。
人生を歩いていると、ふと「この目的のままでは、もう先へは進めない。」
こういう瞬間があると思います。
そして、そこに訪れるのは、絶望。
だけど、この話に人生の妙味があると思います。
人をやっつける目的で習得した技術も、目的が変わると、また思いもよらない新しい形で、それは生まれ変わると。
自分の生きる目的が変わっても、
今までの自分の人生で得たもの、それは経験であり、知識であり、人脈であり、技術であり、感性であり、
そしてあるいはそれは、消し去りたい過去や、悪しき習慣、良くないと思われる人脈、人から求められることの少ない技術、
あるいは健康ではない身体の状態かもしれません。
しかし、それは、生きる目的が変わったとしても、
それは、新しい形で生まれ変わらせることができる。
ぼくは、そう信じています。
見た目も地味で、誰の目に止まることもない、さなぎから、光り輝く美しい蝶が生まれるように。
By いまここメンバー ひらかた3階